発電機消音ボックス Ⅱ  

juba

2015年03月10日 20:15











ポータブル発電機の使用は 趣味の用途から 災害時への対策など 

利用におけるシーンは多岐にわたります



また、

ポータブル発電機の 騒音・防音対策は キャンパーの方々に限らず

使用される方 皆さんの共通の悩みかも知れません



実際に  ネットを見ると

騒音対策や 消音BOXなどの DIY ( Do-it-yourself )  は
 
実に多くのアイデアと形態であふれています





ご覧いただいております 発電機消音BOX 製作記 は

前回ブログ   も含め

PV 140,000 カウント に達しました




今回は 前回より防音効果を増やした  < 発電機消音BOX Ⅱ >  の製作記事を UP !



皆様が簡単にお作りできて、 騒音対策の一助になれば...  と ここに公開させていただきました


御自身のアイデアで作成される消音BOX に


このブログが 少しでもヒントになれば幸いです 







                                                    楽しいアウトドアライフを!


















【   全制作費 30,000円   】




今回 使用した材料 (品番) と 参考価格は  こちらをクリック!











≪ 基本コンセプト ≫

① コンパクトで持ち運びや収納が出来る
② 材料はホームセンターやネットで 容易に購入出来る
③ 軽量でも 防音・熱処理 を効率よく行う
④ 製作日数は3日~1週間 誰でも簡単に楽しみながら作成できる









消音BOX Ⅱ に使用したのは アイリスオーヤマ 品番WY-780

発電機HONDA EU-16 i を入れるにはこのBOX の大きさが丁度良く、
キャンピングトレーラーのドア幅より狭い為 中に収納が可能。

材質は加工がし易い軟化プラスティックで ドリルやジグソーを当てても ひび割れし難いのが嬉しい









【 ① 防音シート施工 】
【 ② ゴム足の取り付け 】
【 ③ 上蓋の加工 】
【 ④ 防水コンセントの取り付け 】
【 ⑤ グラスシートの施工 】
【 ⑥ 操作窓の加工 】
【 ⑦ インテーク(吸気口) の取り付け 】
【 ⑧ 排気カバーの作成 】
【 ⑨ 排気ユニットの作成 】
【 ⑩ 排気カバーの取り付け 】
【 ⑪ サイレンサーの作成 】
【 ⑫ 排気受け板の作成 】
【 ⑬ 開口ワイヤーの取り付け 】
【 ⑭ 完成 】













【  ①  防音シート施工  】



≪注意点≫
・ シート貼りにムラがあると防音効果は下がる
・ カット寸法は 少し大きめにカットする





まずは 
このBOX  の内壁に防音シートを貼り付けていきます

  
今回から採用するのはこのシート
グラスウールだけでは補えない 低音域のカットと 発電機がMAX 時の 箱の唸り(うなり) を抑えるもの 

≪  コストや重量をカットしたい場合 このシートは省いても良いです  ≫






使用したシートの厚みは1.2mmのタイプ 
カッターで切れ目を入れた後、 手で裂くようにカットしていきます







特殊な生地に ゴムを張り合わせたシートは 
6歳の子供の手でも 簡単にカットする事ができ
少しザラザラした質感・・   全体的に埃っぽいのが特徴







カッティングしたパーツは 壁面と上部 下部 のBOX全面 
シートの重なり部を もうける為   少し大きめにカット(5mm程) します

( BOXの寸法は均等ではなく、 下側が狭く 上側が広くなっています ) 









このカットしたシートの全重量は2.4kg   
貼り付けると 重量は その分 増えることに









貼り付けには ボンドは使用せず 両面テープにて行う方が作業が楽です 

( 全面にテープを貼る必要はありません  シート横方向に対し 上下端と中間部で十分にホールドします )






防音は、 シートに余裕を持たせてカットし  合わせ目を重ね 全体をきちんとシーリングする

≪      防音材に隙間が開くと 効果が減少します   ≫  















【 ② ゴム足の取り付け 】





≪   発電機をBOXに入れると 床面が発電機の重さで沈み 箱鳴りの原因となりますので 
中心部にゴムを取り付けて これを防止します ≫






底面中心部に穴を開け ゴムを取り付ける








BOX 内はこんな感じで ナットを取り付けます

≪   ネジの長さは 発電機に干渉しない程度の あまり長くないものが最適です ≫





















【 ③ 上蓋の加工 】




* 上蓋は容易に外れますので、 BOX本体から外したままで作業を行うと便利です







まず最初に 
上蓋に取っ手を取り付けてから防音加工を行っていきます

  
≪    取っ手は 防音加工をした後に取り付けは出来ませんので これを最初に行います。  ≫



≪    この取っ手は重量物に適し ネジ4点止めですので 持ち運びにとても便利です!(2点止めの取っ手は お勧めできません)  ≫




取り付け位置を採寸   ( 写真の取っ手は 旧型BOX から移行した古いものです )







採寸の後 穴はまだ開けず、 ドリルで目印の傷を付けていきます


 





この時、表面に 下に補強板が隠れている薄い線が見えます。  ( 写真 矢印部分 )

 
≪    この取っ手を使用する場合、この板から離れた場所に穴を開けないと ナットが取り付けられない場合がありますので 注意が必要です。  ≫    








裏面は こんな形になり、   ここにナットを入れネジ止めします

振動で緩み防止の措置として スプリングワッシャーを入れても良いかと思います。
( 今回は入れておりません )








取っ手をネジ止めする ネジは 6mm×20mm の物

どうしても上の写真のように、 裏面の補強板にボルトが干渉する場所は  開ける穴を6mmではなく5mmにし、
ケースにナット無しで 直接ネジ止めすると良いです








BOX は重量物ですので 1箇所ぐらいは大丈夫ですが 4本全てがナット無しにならないようにします











ネジをナットで固定したら 裏面に発泡ウレタンをスプレーします



発泡ウレタンは モコモコ盛り上がり 5倍ぐらいに膨れますので  なるべく少量を均等に吹きかけます    
すこし少ないかな・・  ぐらいが適量です  

( 量を間違うと ボトルはすぐに空になってしまいます   ウレタンボトルは750ml が必要 )



≪   ウレタンスプレーは時間が経つと ノズル内が固まり 閉塞すると使用出来なくなるので、 
取り置きすることなく 一気に使い切ることをお勧めします! ≫
  









 







操作窓へのウレタン加工  も同時に行います



 








ウレタンフォームを 操作窓の裏面に吹き付けます

ここも少量を 均等に吹きつけ 膨れ具合の様子を見ます







この窓は回転すると通気が出来る仕組みですが、 通気は後方から十分量確保できますので
雨水浸入防止や防音の為に ここでは全面をウレタンで埋めてしまいます。








1日程経ち・・    ウレタンが完全に乾いたら  表面の余分な部分は カッターでカットします 








蓋の裏側へ吹き付けたウレタンが 程良く膨れたら 乾く前に 防音シートを貼りつけます

この際、 ウレタンフォームが接着材となりますので そのまま乗せるだけで大丈夫です

( 重量が気になる方、 コスト削減の方は このシートの使用を省いても構いません。 ) 







シートを取り付けたら 更にこの上に グラスシートを貼り付けます
蓋は厚みがある為、 2枚のグラスシートをボンドで固定し 厚めの1枚の板に作ります

≪    厚めの方が 防音の他、 夏の炎天下での使用時 内部温度の上昇も防ぐことが出来ます ≫







貼り付けは木工用ボンドで十分です
( 写真では、 グラスシートを無駄なく使うため 表から見えない内側は はぎれ3枚を並べ合わせています )







≪    木工用ボンドは 結構な量を必要とします
上の写真は180ml の容器ですが これでは足りませんので、 下の写真のような 500ml~700ml のタイプが良いと思います  ≫









表面を取り付け、 これで厚みと寸法は蓋にピッタリです






この後

蓋を閉めると 発電機の取っ手部分が グラスシートに干渉しますので
その部分をカットしていきます

寸法の出し方は、 一度発電機をBOX内にいれ、発電機取っ手部分に水性ペンやチョークなどで目印を塗り
一度蓋をし グラスシートに転写することで おおよその寸法を見つける事ができます

( 画鋲などを ひっくり返して置いて シートに刺す方法も良いと思います )








蓋を暫く閉めて 型を取る

≪    この時、 発電機の位置関係 ( 操作窓・サイレンサーとの位置 )  を 決めてから蓋を閉めます ≫








蓋を開けると うっすらと後が付いていますので 寸法を割り出します








発電機は振動するので 少し余裕のある幅にカットします

≪    BOX完成後、発電機を動かすと 上蓋や取っ手が カタカタ 共鳴する場合は ここの処理が上手く出来ていない可能性があります ≫








カット部分は グラスシートがむき出しになりますので、 きちんと耐熱布で覆い ガラス繊維の飛散を防止します

( 写真は はぎれのグラスシートから 布部分を切り離し 使用しています )


















【 ④ 防水コンセントの取り付け 】




外部コンセントは 使用用途に応じて 取り付ける場所を選びます
自分の場合は、コンセントをBOXの長側面に取り付けると、 トレーラのドアに干渉し  室内に収納出来なくなる為 後ろ側に取り付けます。
コンセントは それぞれに 使用用途を考え、 取り付け位置を考えると良いでしょう。




コンセント表面の2箇所 ネジを外すと 緑のプレートが表れます
この緑のプレートをBOXに乗せ 位置決めをします。

≪    取り付け位置はなるべく上にしたほうが 後にコンセントにプラグを挿しやすくなります ≫









位置が定まったらドリルで穴を開け ボルトナットで緑のプレートを取り付けます

この際、 配線を通す穴も中心部に開けておきます
VVF2芯ケーブルが2本通るほどの穴があれば十分です (Φ15mm位)








さきに この緑プレートだけをネジで固定

真ん中の穴から線を出し コンセントに配線をつなげます







コンセントへの配線は
裏面には W の表記があるほう(写真右側)が 白色の線 (接地)となります








線は4本(2回路分)が刺せるようになっています
上には発電機に差し込むコンセント 下にはファンへ繋がる線をつなげます ( 逆でも構いません )

因みに、 配線を間違えた場合は サイドにマイナスドライバーを差し込むと 配線を抜くことができます








配線をした後に 緑のプレートとコンセントを合わせ ネジ止めすると 外部コンセント施工は完了です








ACファンと コンセントへの配線はこうなります


下記写真は コンセントプラグがついた方を 発電機に刺し使用します、  もう一つの線は FANに繋がる線となります。
発電機が回ると その電力で FANが起動し 排気する仕組みです。












基本的な結線図は このようになります

















【 ⑤ グラスシートの施工 】






BOX 内壁にグラスシートを施工します

≪   グラスシートのカット作業や ボンド加工は  ビニール手袋を使用すると ガラス繊維のチクチクや ボンドが手に付いたりすることを防ぎ とても作業がし易くなります ≫



他にも ビニール手袋は腕の部分まで長くカバーできますし、
軍手と違い  ベタベタ付着したボンドは 洗い流すことで またすぐに使える便利なアイテムです








取り付けるグラスシートは
側面に1枚 吸気側に2枚です

( 発電機の騒音は 側面や吸気側は少なく、 主に排気側に集中しますので これぐらいでも十分です )







内壁のグラスシートは  その後のメンテナンスや手直しの為に ボンドや両面テープで留めることはしません  
( 但し 吸気側の2枚はお互いにボンドで貼り付けてあります )

クッション性のあるグラスシートは 大きめにカットすればお互いにホールドし ずれることはありません 


グラスシートを そのままセットします









床面に発電機の台座を作ります


まず 床シートをBOX に敷き  その上に発電機を置くと 発電機の足跡がつきます


≪    この時に、 操作窓やサイレンサーの位置を考慮した上で 台座を置く場所を決めないと 致命的なズレが発生します ≫

位置が決まったら  防振ゴムを取り付ける大きさにカットしていきます








シートを BOXに敷いたら 防振ゴムをセットします








更に その上に シリコンシーラントを充填します!


≪    軽量なBOX は 防振ゴムだけだと 振動を抑制し切れず 箱鳴りを起こします
色々と試行した結果 ゴムの上に 余ったシリコンを充填するのが良いとなりました  ≫









塗布したシリコンの表面は 後記にもありますが、  中性洗剤を付けた指で 平に慣らして仕上げます

こうする事で 指にシリコンが付着せず、形成することが出来ます


























【 ⑥ 操作窓の加工 】












≪注意点≫

・取り付ける操作窓に対し、上蓋の開口向きが逆になると チョークなど発電機の操作がし辛くなる

・取り付け位置は 低すぎると地面からの雨水や埃が入り易くなる

・取り付け位置が低いと、リコイルスターターの紐が窓枠上部に擦れてしまい、
 最悪 スターター紐が切れてしまう恐れがある   ( 下記写真上部の傷 )












まずはBOX 側面に操作窓を取り付ける穴を開けます

採寸は150mm








この際、 必ず操作窓を開ける穴位置と 上蓋の開口向きを確認し行います。

≪ 上蓋の開口向きが反対になると、 発電機の操作 (チョークレバー等) が し難くなりますので注意が必要です。 ≫







内壁のグラスシートを切り取ります







≪    穴開けは、穴のΦ径を若干小さめにします ≫


これは クリアランスがキツメのほうが ボンドで固定しなくてもホールドが可能となる為です 
同時に 発電機の振動で起こる操作窓の共鳴を防ぐことも出来ます   







本体の裏側に 防水の為 シリコンを充填します

一度 操作窓を半分まで引出し シリコンを充填した後
BOX に差し込むと 接着剤の役目も兼ね ちょうど良くホールドします








余ったシリコンが表面に出てきたら 水に濡らしたウエスなどでふき取ると 綺麗に施工ができます
















【 ⑦ インテーク(吸気口)の取り付け 】






吸気口を取り付けます

Φ 100mm の穴を開けるだけです

この作業も 位置が低いと  窓から砂や土埃(つちぼこり)が入りやすくなるため   取り付け位置には注意が必要です 








内壁のグラスシートを切り取り








インテークを取り付けます
( クリアランスが丁度よければ ボンドなどは必要ありません )








因みに 
風雨など あまり気にならない環境で使用する場合 下記のような吸気窓でも構いません

≪    コストと取り付けスペース 共に削減することが出来ますが 粉塵を防ぐフィルターは付けられません ≫



















【 ⑧ 排気カバーの作成 】











まずは
カバー内に 防音シートを貼り付けます
発電機の騒音は 排気側の騒音が殆どですので ここを重点に防音処理を施します







合わせ目も 丁寧に重ね シールします






更にその上にグラスシートを貼り付けていきます







アール(曲がり) の部分は グラスシートの裏面に スリットを切り込むと綺麗にRを作ることができます







シートの裏面は繊維質なので グラスシートとの貼りあわせは木工用ボンドが使用できます















≪   グラスシートは網目の部分から40mm ほど ( ファンユニットの厚みの分 )離し 斜めにカットしておきます ≫

これは 後にファンユニットを取り付ける際、 ファンの回転にグラスウールが干渉しないようにするためです

( カット面は グラスシートの飛散防止の布で綺麗に覆います )

 














【 ⑨ 排気ユニットの作成 】





排気ユニットはこのBOX を設計する上で 一番重要な部分です

排気をACファンで強制的に外に出すことで BOX 内を陰圧にし、 インテークからの導入エアーで 発電機の冷却も同時に行えるシステムです。

たとえ
空気の取り入れ用にファンを取り付けても 排気ファンが無ければ十分な通気は生まれず、 発電機の冷却も効率が上がりません。 





≪注意点≫

・ ユニットは 排気の流れに対し 放熱板~排気ファン の順になるように施工する  (排気ファンが最下になる)

・ 1つ1つの排気ファンの指向性 ( 風の吹く向き ) を確認してから取り付ける

・ 排気ファンはAC (100V 交流用) を使用する   (DC用は不可)

・ 放熱盤は必ず取り付ける (アクリル・アルミ混合板を使用)

・ ファンの取り付け部と 放熱板の間には シリコンシーラントを塗り 伝導熱を遮断する










排気フローは
アクリル複合版 ~ シリコンシーラント ~ 排気ファン の順番になります     

≪   組み上げる際には 下記 図 の順番を必ず守ってください   ≫

この順番が逆になると  アクリル複合版より ACファンが上( 排気の一次側 )になると、 熱風に さらされ 故障の原因となります!

また、 前記にもありますが、 ACファンにも風向きがありますので こちらも 予め確認が必要です!



  















まず、軸流ファンを台紙に乗せ型を取ります





















A4 にて印刷し そのまま複合版に張り付けてカットできます


 (PDF: 411.3KB)








型をくり抜きます


台紙の形状は 排気フードの内径寸法です
台形の形になりますので 板をカットしたらフードに入れてみて 予めフィッティングをしておくと良いと思います









軸流ファンへ 配線を実際に這わせ、長さを測り カットします












ワイヤストリッパーにて被覆を剥きます










それぞれに端子がありますが、AC電源ですので プラス マイナス はありません










半田付けしていきます








4個のファン それぞれの端子に結線するには 構造上 半田付けとなります









それぞれの配線は色別にまとめ、半田で結束しておきます









その後 圧着ペンチにて スリーブ結束をしていきます 









このあと、絶縁テープ(ビニールテープは400Vまで耐圧)にて 保護します










AC軸流ファンを 放熱板に取り付けていきます




軸流ファンと 放熱板(アルミ複合板)との間に盛るシリコンは 
下記の写真の赤い部分に 少しだけ点付けします

あまり多く塗布し はみ出さないように注意が必要です!



もし、ファンに付着した場合には 中性洗剤の原液で拭き取ると 綺麗に剥離します









ドリルで穴をあけ ボルトナットで固定します









このままでは 電源端子が保護されずに 地絡を起こす可能性がありますので
端子を シリコンで絶縁していきます

















≪   シリコン保護は 半田接合部分を熱から保護する役目にもなります 今までに熱を帯び 半田が外れたことはありません  ≫












ファンユニットを取り付けます











 
※ これは 後のメンテナンスも しやすくする為です



セットすると こんな感じになります

下側の網がユニットをホールドしますので、ネジ止めなどは必要ありません
ただ差し込むだけです




















【 ⑩ 排気カバーの取り付け 】









カバーの取り付け位置は 可能な限り上部に取り付けます
よって BOX上部に 突起が4箇所ありますので  その内の2箇所をカットします  

≪   これは 地面から排気ファンが熱の照り返しを受けない為、なるべくカバーを上に取り付けるものです ≫






  
簡単に ニッパーでカットできます







これで 排気カバーを20mm上に上げることが出来ます







そのままカバーをあて 穴あけの位置を決め 穴を開けていきます


 



排気カバーをBOXに取り付けるネジ穴を開けます

四角い形は 排気口となります








排気口は 真ん中ではなく 発電機の排気の逆側に位置する左側にあけます
直接排気せずに 一度壁にバウンドさせて 消音する設計です


≪   下側に配線を通す穴も忘れずに 必ず開けておきます ( Φ15mmぐらい )  場所はファンユニットと平行の場所が最適です  ≫/span>








排気フードを本体に取り付ける際には  周囲に シリコンシーラントを塗布します 
( これは 箱鳴り防止の処理です )

一本線を書く要領でカバーの縁を一周させます       少量で大丈夫です







フードを取り付けると こんな感じになります









中から見ると  排気ラインが綺麗に出来上がっているのがわかります

この時点で ファンをコンセントに繋ぎ 試運転をすると良いでしょう

排気の音は 思いのほか静かで  上蓋を閉めると サクション側のエアインテーク(吸気口)から エアーを吸うのが分かると思います

BOX 内を通り抜ける風量はかなりあります   同時に これが発電機の冷却空気にもなります

















【 ⑪ サイレンサーの作成 】






サイレンサーの作成は 防音する場所で一番重要な場所です

サイレンサーの形状は 下側が狭く 上側が広い 台形の 上部を開けた 箱型に作成します  





≪    上部を開口するのは ファンの回転確認や 排気状態などを確認するために役立ちます。 
ここを埋めてしまうと 運転中に排気やファンの点検が出来なくなりますので 必ず設ける事をお勧めします!  ≫






内側 ( 発電機側 ) と側面は1枚 外側 ( 排気壁側 ) は 2枚のグラスシートで 作ります

≪    寸法や形状は 実際に 壁面にグラスシートを設置してから BOX 内径を 採寸し 決めていきます  ≫








発電機に当てる部分は、  発電機に傾斜がありますので それに合わせたラインを作ります







このような 傾斜を作ります

厚みは 後にシリコンで調整できますので 薄めで大丈夫です 










発電機に当てる部分のカットに入ります


( 写真は 傾斜を作る前の状態です )








カットの範囲ですが

発電機の後方は 排気管以外にも 廃熱を放出するガラリがありますので 
発電機後方をよく確認し ガラリと同じ広さの穴を サイレンサーに開けていきます

≪    写真 【 青囲み 】 の部分から廃熱が放出されますので ここを塞がないように グラスシートをカットします  ≫







また
グラスシートに  発電機の排気管部分 ( 写真  部分 ) だけ穴を開ける   方がいらっしゃいますが  
この穴だけだと ≪   発電機本体の廃熱が抜けなくなり 非常に危険です    ガラリは塞がないようにして下さい! ≫ 







穴を開けたら カット面を耐熱布で処理し、  発電機とジョイントするフレキ部分を作ります




ジョイント部分は、 シリコンを何回か周回させ 高さを盛り上げ  フレキシブルな形に仕上げます

密着し易いように シリコンの高さを高く盛り上げるのがコツです







いわゆる 発電機と密着する部分に 遊びを大きく作るわけです



指でつまめるぐらいがベストです








シリコンは 指に中性洗剤を塗って形を整えると良いでしょう








≪  シリコンの盛り方  ≫






あまり発電機との接合部シリコンを指で平らにしてしまうと 経年によって 発電機との隙間が開きやすくなりますので 
シリコンは細く高めにヒダを作り、盛り上げるのがコツです

また、細く薄く盛り上げないと 柔軟性に欠け 発電機がグラスシートを押し出してしまい サイレンサーを変形させてしまいます




基本は シリコンノズル先を細めにカットし 細く吐出した シリコンを 何周か盛り上げながら施工

補正部分を 中性洗剤を塗った指で調整する・・ と いった感じです





例にすると…

  ここまで平らにしてはダメ × 



  これぐらいがベスト  













≪   発電機とサイレンサーは 密着しないと排気が発電機側に戻り 不燃焼を起こす恐れがありますが、  
このBOXシステムは デリベリ側に4個の排気ファンを取り付けていますので 隙間が多少開いたとしても
排気がBOX内に戻る事はありません  ≫









発電機を取り付けると サイレンサーの中に このように顔を出します








側面には 防音シート(黒)を更に取り付けます













排気側の穴あけ



排気側は セットしてからカッターで切ると寸法を取ることが出来ます









排気ファンに 余分なグラスシート吸い込まないため
カットした後は 綺麗に面を処理します








これでサイレンサーは出来上がりました

取り外し可能なサイレンサーは消耗品です

このBOX の利点は  汚れたり 形が崩れたりしたら また新たに作成し 取り付けることが出来ることです









組み上げるとこんな形になります
綺麗に出来ました








最後に
サイレンサー上部の  点検蓋を作成します








余った防音シートを利用し そこにグラスシートを貼り付け
サイレンサーに蓋をするような形にします







このような感じです







ピッタリ はまります

発電機の稼動中に 排気の状態を見たり・・   ACファンを確認したりするのに 便利な蓋です


















【 ⑫  排気 受け板の作成 】



 ≪注意点≫

・ この排気受け板は必ず施工して下さい。  これが無いと 排気圧で グラスシートに穴が開いてしまい危険です











発電機の排気が直接当たる部分は過度な排気がぶつかりますので  軽量のアルミ板を貼り付けます  
( 他の鋼材でも良いですが 軽量なものを選択しました )

≪    この板は消耗品ですので たまに点検し 穴が開きそうでしたら交換します ( アルミ板ならば 5年は大丈夫です ) ≫


今回は コスト削減の為に、 空き缶を利用することにしました!
アルミテープよりも はるかに強度はあります






アルミ缶を ハサミで切り開きます






開いて 板状に伸ばします
( かなり鋭角になりますので 手を切らないようにしてください! )






両面テープで  壁面に貼り付けます

≪   取り付ける場所は必ず  発電機排気噴出しの範囲を見極め、 その前面に設置します  ≫







全体的な位置関係は こんな感じです







必要に応じて 枚数 ( 厚み) を重ねてください
 













【 ⑬  開口ワイヤーの取り付け 】






最後に 蓋を固定するワイヤ(チェーン)を取り付けます
これがないと 給油時や 自重で 蓋が外れたりします




≪    材質は チェーンだと 蓋を閉めた時に 壁面に当たり  チャカチャカ と 音が出る場合がありますので、ワイヤーなどが良いかもしれません  ( 今回は チェーンを取り付けます )  ≫






上蓋に穴を開け チェーンを取り付けます








穴あけ位置は
蓋を閉めた状態を考え 上側の縁にボルトで取り付けます







BOX 側にも穴を開け ボルトで固定します







これで完了です








蓋を閉めると 壁面の間に 自重でチェーンが格納されていきます















【 ⑭   完成    】











完成後 BOX の重量を測ると  14.0kg

今回は 防音シートもプラス施工しましたが   心配していた重さは それほどでもなく、 大人が片手で持てる程度です










加工前、 箱の全重量は 4.0kg だったので  10kg 増えたことになります









出来上がりました






裏面





排気ユニット




























この、 排気ファンで強制排気するシステム は 一から設計した 100% オリジナルの消音BOXです 

今回 1号機が古くなったので 2号機を製作することになりましたが
6年使用した 1号機は ACファンユニットや 発電機の故障( 温度上昇 ) など 不具合は一度もありませんでした。

消音効果は 後ほど動画で UPしていきたいと思います。








誰でも簡単に作成が出来る 防音BOX !


皆さんも  ビールを片手に  ≪ Do-it-yourself  ≫  は如何ですか!  








Peace You All !!




































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